薬草園の出口で待っていた「絶望の咆哮」

無事にグラッドを救出し、安堵の溜息と共に薬草園の洞窟を後にした一行。しかし、外で待っていたのは、静寂を切り裂くオオカミの大群と、空気を震わせる不気味な声でした。
姿は見えねども、その禍々しさから「暗黒神ラプソーン」のものであると直感させるその声は、グラッドの血筋を確認し、「お前ではない」と冷酷に告げます。グラッドが七賢者の末裔であることを示唆しながらも、真の狙いは別に定められた……。
オークニスに戻り、グラッドの口から語られた真実は、私たちの不安を的中させるものでした。メディおばあさんとグラッドは実の親子であり、暗黒神を封じた七賢者の血を引く末裔だったのです。狙いが息子でないのなら、標的はただ一人。私たちは吹き荒れる雪の中、メディおばあさんの家へと全速力で引き返しました。

オオカミに占拠された家。静まり返った「最悪の予感」


メディおばあさんの家に辿り着いたとき、そこはすでにレオパルドの手先であるオオカミたちによって蹂躙されていました。
室内を捜索するたび、襲いかかるオオカミたちを退けながらも、おっさんの心臓はバクバクと嫌な音を立てていました。部屋の隅々に目を凝らし、血痕はないか、争った跡はないかと探すたびに、最悪の場面が脳裏をよぎります。これほどまでに「心臓に悪い」探索は、ゲーム開始以来初めてかもしれません。
幸いにも、家の裏手にある結界の張られたほこらで、メディおばあさんと愛犬バフの無事を確認することができました。その時の彼女の佇まいは、最初に出会ったときの穏やかな薬師のものではなく、数多の封印を護り抜いてきた「賢者の末裔」としての凛とした風格に満ちていました。
賢者として、そして母として。メディが見せた究極の覚悟

ほこらから一歩外へ出た瞬間、光景は一変しました。そこには、グラッドを人質に取ったレオパルドと、包囲するオオカミの群れが待ち構えていたのです。
絶体絶命の状況下、メディおばあさんは臆することなくレオパルドと対峙しました。そこにあったのは、賢者の血筋云々を超えた、ただ「愛する我が子を救いたい」という母の、あまりに純粋で強固な意志でした。
「これを……このさき必要になるでしょう」 そう言って、彼女が主人公にそっと託したのは、世界中のあらゆる扉を開く「さいごのカギ」でした。その瞬間、おっさんは悟ってしまいました。彼女は最初から、自分の命と引き換えに息子を救い、そして世界の希望を私たちに託す覚悟を決めていたのだと。その静かな決意に、胸が締め付けられる思いでした。
雪原に消えた慈愛。レオパルドの変貌と逃走


メディおばあさんの機転と、忠犬バフの命懸けの連携によって、グラッドを救い出すことには成功しました。しかし、その代償はあまりに大きく、あまりに非情なものでした。
レオパルドの牙がメディおばあさんを貫き、雪原に鮮烈な赤が飛び散ります。チェルスに続き、またしても目の前で尊い犠牲を出してしまった。激しい怒りに震える私たちの前で、七賢者の血を吸ったレオパルドの姿が、かつてのドルマゲスと同様に、禍々しく巨大な魔物へと変貌を遂げていきます。
「今度こそ、必ず仇を討つ!」 怒髪天を突く勢いで斬りかかろうとした瞬間、卑劣にもオオカミたちの集団が私たちの進路を妨害。その隙に、翼を得たレオパルドは大空へと消え去ってしまいました。一度ならず二度までも、眼前の敵を取り逃がしてしまう……。雪原に残されたのは、亡き母を呼ぶグラッドの悲痛な叫びと、己の無力さを噛み締めるおっさんの拳だけでした。
最後の一人を守り抜く。悲劇の連鎖を断つための誓い
『ドラゴンクエストVIII』プレイリポート 第13回
総評としては、ドラクエシリーズ屈指の「やるせなさ」と、それゆえに燃え上がる使命感が交錯する、極めて重厚なエピソードでした。
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メディおばあさんの無償の愛と、その壮絶な最期に涙したい方
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レオパルドの正体と、暗黒神復活を巡る緊迫の展開を体験したい方
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「さいごのカギ」を手に、世界に残された最後の希望を繋ぎ止めたい方
こうした方々にとって、このオークニス編の結末は、冒険の目的が「呪いを解くこと」から「世界の破滅を止めること」へと完全にシフトする、極めて重要なターニングポイントとなります。
賢者の末裔は、ついに最後の一人を残すのみとなりました。これ以上の悲劇は、おっさんが絶対に許しません。メディおばあさんが遺してくれた「さいごのカギ」を握りしめ、私たちはレオパルドの行方を追います。悲しみは力に、無力感は執念に。次回の報告では、ついにレオパルドを追い詰め、すべての決着をつける瞬間をたっぷりとお届けしたいと思います!