重苦しい沈黙と健気な風花。屋久島に漂う「真相」の余韻



10年前の事故の真相が語られた翌朝。衝撃の大きさを物語るように、屋久島の空気は重く沈んでいました。 ゆかりと美鶴。互いを想うがゆえに言葉が見つからない二人の間には、耐え難い無言の時間が流れます。そんな中で、一人必死に明るい話題を振って場を繋ごうとする風花の姿は、まさにおっさんが涙するほど健気なものでした。
そんな停滞した空気を切り裂くように、幾月理事長から緊急連絡が入ります。 「!!……研究所で管理されていた『対シャドウ兵器』が脱走しただと?」 破壊すら困難と言わしめる最強の兵器。美鶴は即座に装備を整え、風花のアナライズで島全体の捜索を開始するよう指示を出します。この迅速な判断力は、さすが桐条の血を引くリーダー。一方その頃、最悪の事態を想定して緊張走る女子陣をよそに、男子陣は全く別の「戦い」に身を投じていたのです。
ヤクシマ磯釣り大作戦!ビーチに散った三人の戦士たち





女子の連絡も届かぬほど熱中していたのは、順平プロデュースによるナンパ作戦、その名も「ヤクシマ磯釣り大作戦」でした。 まずは隊長の順平。軽快なトークで攻めるも、その「軽さ」が仇となり、速攻で玉砕。続いては真田先輩。普段のストイックな姿からは想像できないほどガチガチに緊張した勧誘。年上のお姉さんたちに優しく弄ばれた末、彼氏持ちという現実を突きつけられ、こちらも無惨に散りました。
最後は、我らがミステリアス・主人公の出番。 声をかけた女性からは的確なアドバイスまで送られるという好感触を見せましたが、結果的には衝撃の結末(笑) 結局、男子軍団の野望は波間に消え去るかと思われました。しかし、意気消沈する彼らの前に、突如としてこの世のものとは思えない神秘的な美少女が姿を現したのです。
岩陰からの視線とジャンケン勝負。ビーチに舞い降りた女神



あまりの美しさと近寄りがたいオーラに、思わず岩陰に隠れて様子を窺う三人。 「……ふむ。男から見ても、このコソコソした光景は可愛すぎるな(笑)」 先ほどまでの失敗を忘れ、今度こそはと一致団結する三人。誰が最初に声をかけるかをジャンケンで決めるという、高校生らしい青臭い気合いで再戦に挑みます。
順平、真田が次々と冷たくあしらわれ敗退する中、最後に望みを託された主人公。 恐る恐る声をかけると、それまで無表情だった少女の顔がわずかに強張りました。 「ひとまず緊急回避を優先します。それに確認は静かな場所でないと」 脈絡のない言葉を残し、風のように走り去る少女。放っておけるはずもなく、主人公は彼女の後を追い、深い森の縄文杉の前へと辿り着きました。
縄文杉の前での「プロポーズ」?アイギスとの奇妙な邂逅




静寂に包まれた森の中。少女はじっと主人公を観察し、何かを確信したように「見つけました」と指を差します。 そこからは怒涛の展開でした。一気に距離を詰め、傍目には愛の告白……いや、プロポーズとしか思えない情熱的な言葉をぶつけてくる少女。
「!!……なんだ、この甘酸っぱすぎる(?)展開は!」 運悪く、そこへゆかりたち女子メンバーが合流。あまりに最悪なタイミングに、主人公への誤解が爆発したことは言うまでもありません。 しかし、そんな修羅場を収めたのは、またしても幾月理事長でした。ビーチの少女を見て、彼は親しげに「アイギス」と呼びかけます。対シャドウ兵器の捜索は、これをもって唐突な幕引きを迎えることとなりました。
機械の乙女と加速する「影時間」の謎
ペルソナ3(PS2版・プレイリポート13)
総評としては、笑いあり、修羅場あり、そして新たなヒロイン・アイギスの登場という、物語の転換点にふさわしい最高に密度の濃いエピソードでした。
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三人三様のナンパ失敗シーンという、P3屈指のコメディパートを堪能したい方
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アイギスという無機質な美しさを纏った少女が、どう仲間に加わるのか期待している方
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シリアスな真相告白の後に訪れる、この「嵐の前の静けさ」のようなドタバタを楽しみたい方
こうした方々には、自信を持って「アイギスの『あります』という言葉に、君の心も射抜かれるぞ」とお勧めします。 なぜ彼女は主人公を執拗に追い求めるのか。対シャドウ兵器としての真の実力とは。おっさんは、ゆかりの冷たい視線を背中に感じつつ、第14回のリポートに向けて、アイギスという新たなピースが加わったS.E.E.S.の動向を追うことを心に誓いました。皆さんも、ペルソナ3が贈るこの「運命のプロポーズ」を、ぜひ一度その身で体験してみてくださいね。