冷凍餃子の王者が放つ「極限」の選択。鹿児島産黒豚へのこだわり

冷凍食品コーナーで、一際高級感を放っていたのは、味の素が期間限定で世に送り出した「極撰ギョーザ」でした。パッケージに躍る「鹿児島県産黒豚」の文字。そして、溢れんばかりの肉汁をもっちりとした厚皮で包み込んだという、肉餃子好きには堪らないキャッチコピー。
「……ほう! 冷凍餃子に定評のある味の素が、素材を極めた『極撰』を名乗るか」 普段からお世話になっているメーカーだけに、その期待値は自然と最高潮に達します。国産野菜と黒豚が織りなすハーモニー。がぶりと噛みついた瞬間に溢れ出す肉汁を想像し、おっさんは揚々とキッチンへ向かいました。

鹿児島県産黒豚や国産野菜を使用した具を、もっちり厚皮にぎっしり詰め込んだ、がぶりと噛みつけばあふれんばかりの肉汁を堪能できる、こだわり極めたギョーザです。




規格外のボリュームと「ぬるぬる」の正体。油いらずの裏側にあるもの

袋を開けてまず驚いたのは、そのサイズ感です。 「!!……素晴らしい。通常の餃子よりも一回り、いや二回りほどデカいじゃないか。この時点でボリュームの勝利を確信させるな」
しかし、ここで一つ、おっさんの「料理人としての本能」が警鐘を鳴らしました。この極撰ギョーザ、焼く際に油を必要としませんが、その秘密は皮の表面をコーティングした「なたね油」にありました。
「……ふむ。餃子全体が油でぬるぬるとしており、フライパンに並べるだけで手がベタベタになるな。これは滑り落とさないよう注意が必要だぞ」 正直、ここまで露骨に油が塗られていると、ヘルシーさを求めるおっさんとしては少し引いてしまう仕様。しかし、パッケージの指示に従い、差し水だけを用意して調理を開始しました。

蒸し焼きの試練。家庭用コンロで挑む「油まみれ」の攻防戦





パッケージ裏の手順通り、中火で熱し、指定の量の水を入れて蓋をします。 「!!……なんだこの蒸気の勢いは! 塗られた油と水が激しく反応し合っているぞ」
蓋を外し、仕上げの焼き目をつける段階に入りますが、想像以上の油の量に苦戦を強いられました。家庭用コンロの宿命か、どうしても焼きムラが出てしまい、皮に塗られた油が熱せられてパチパチと弾ける様子は、いつもの餃子作りとは一線を画す緊張感。 なお、味の素さんの餃子には「タレ」が付属していないため、焼き上がりを待つ間に自前の醤油と酢を用意しておくのが、おっさん流の段取りです。
実食!黒豚の肉肉しさと「油と肉汁」の境界線

苦労の末に焼き上がった「極撰ギョーザ」。いよいよ、待望の実食です。 「!!……熱い! そしてデカい! 鹿児島産黒豚を謳うだけあって、中身は実に肉肉しいな」
一口噛めば、確かに肉汁が溢れ出します。ただ、正直な感想を言えば、お取り寄せの高級餃子などで経験した「驚天動地の肉汁量」に比べれば、驚くほどではありません。それ以上に気になったのが、やはりあの「油」でした。
「……うーん。口の周りがベタつく。これは肉汁の旨味なのか、皮に塗られた油の脂っこさなのか、もはや判別がつかないな」 もっちりとした厚皮は食べ応え抜群ですが、表面の油の存在感が強すぎて、せっかくの黒豚の繊細な旨味が少し霞んでしまっている印象を受けました。
ボリュームは正義だが、後味には覚悟が必要

1個あたりの満足感、そして肉餃子としてのパンチ力。その点において、この「極撰ギョーザ」は間違いなくトップクラスのクオリティです。 「!!……おっさんの胃袋にもズシンとくる、この重量感。肉を食らっているという実感は、確かに『極撰』の名に恥じないものがあるぞ」
一方で、油いらずのギミックが生んだ「ベタつき」が、食後の爽快感を少し損ねてしまったのは否めません。決して不味くはない。むしろ冷凍餃子としては最高峰の部類ですが、あまりにも「油」の主張が激しく、おっさんとしては少し胃がもたれるような、複雑な後味の残る食事となりました。
肉汁に溺れたいマニアに贈る、味の素の「本気」

素材へのこだわり、圧倒的なサイズ、そして重厚な食感。
「……ふむ。これは一皿でメインディッシュを張れる、まさに主役級の餃子だな」
ただ、焼く際の手間や食後のベタつきを考慮すると、万人に手放しでお勧めできるかと言われれば、少し言葉を濁してしまいます。
「!!……味の素さん、次は油のコーティングをもう少し控えめにした、素材の味をストレートに楽しめるバージョンも期待しているぞ」
おっさんは、脂ぎった唇をティッシュで拭いながら、次なる「極み」を求めて再び冷凍食品界の深淵を覗き込む準備を整えるのでした。