東京名物「もんじゃ」への憧れと、ある不安

東京の名物グルメといえば、真っ先に名前が挙がる「もんじゃ焼き」。 その存在はもちろん知っていますし、鉄板の上でジュージューと焼かれる様子はテレビなどでもお馴染みです。しかし、大阪で「お好み焼き」という粉もん文化に親しんできた私のようなおっさんにとって、もんじゃ焼きはいまだ未体験の未知なる領域でもあります。
そんな中、今回手にしたのが「かっぱえびせん」のご当地シリーズ、東京下町もんじゃ味です。
実を言うと、私は以前、別のメーカーから発売されていたもんじゃ焼き味のスナックを食べてレビューしたことがあるのですが、その時の感想は散々なものでした。ただひたすらにソースの味しかせず、期待していた「もんじゃ感」を全く感じられなかったのです。
「今回も、ただのソース味で終わってしまうのではないか……」 そんな一抹の不安を抱えつつ、ご当地シリーズの看板を信じて開封の儀へと移りました。

ご当地シリーズ 東京の味
ジュジュッと香ばしいソース味が特徴のかっぱえびせんです。
ウスターソースとこんぶやかつお節の魚介のうまみが後ひく、やめられない、とまらないおいしさです。


開封:ソースの香りに潜む「嫌な予感」との対峙

袋を開けると、お馴染みのえびせんの香ばしさと共に、濃厚なソースの香りが一気に広がりました。 この瞬間、かつての苦い記憶がフラッシュバックします。ソースの香りが強すぎると、素材の味が死んでしまう。そんな懸念が頭をよぎり、不穏な予感を拭えないまま、おそるおそる最初の一本を口へと運びました。
ところが、その直後。私の予想は、実に嬉しい形で裏切られることになったのです。
実食レビュー:驚きの具材感。ソースの先にある「深み」

一口噛み締めた瞬間、口の中に広がったのは「美味しい!」というストレートな感動でした。
確かにソースが主体の味付けではあるのですが、以前食べた「もんじゃもどき」のスナックとは、決定的に何かが違います。食べているのは間違いなく、あのかっぱえびせんのはずなのに、不思議と「キャベツを炒めたような甘みと風味」が強く感じられるのです。
あまりの再現度の高さに驚き、私はすぐにパッケージの裏面、原材料名を確認しました。 すると、そこには私の疑問を解き明かす「正体」が記されていました。
徹底考察:味の決め手は「はくさいエキスパウダー」?
原材料を確認して驚きました。そこには、キャベツの風味を想像させた立役者と思われる「はくさいエキスパウダー」の文字があったのです。
さらに、それだけではありません。いか、紅しょうが、オニオンパウダーなど、実際にもんじゃ焼きに使われる具材のエキスやパウダーが、これでもかと贅沢に加えられていたのです。
なるほど、納得しました。 香ばしいウスターソースの裏側に、野菜の甘みや魚介の旨味、そして紅しょうがのアクセントが立体的に組み合わさっている。これこそが、単なるソース味で終わらせない「もんじゃ焼き」としての完成度を生んでいたのです。
実際にもんじゃ焼きを食べたことがない私ですが、お好み焼きに通じるあの独特の「具材が混ざり合った一体感」が、この一本に見事に凝縮されていることに深く感心させられました。
結論:嫌な記憶を塗り替えた、ご当地シリーズの傑作
かっぱえびせん「東京下町もんじゃ味」。 総評としては、かつての「ソース味だけ」という嫌な記憶を鮮烈に塗り替えてくれる、非常にクオリティの高い一品でした。特に野菜エキスの仕事ぶりが見事で、スナック菓子でありながら、鉄板の上の賑わいを感じさせるほどの説得力があります。
実際にもんじゃ焼きをこよなく愛する江戸っ子の方々がどう評価するのかも気になりますが、一人のスナック好きのおっさんとしては、文句なしに「美味しいかっぱえびせん」として太鼓判を押したいと思います。
-
濃いめの味付けが好きで、お酒のお供を探している方
-
もんじゃ焼き特有の、あの複雑な具材の旨味を味わいたい方
-
全国各地のご当地シリーズに目がない方
こうした方々には、ぜひ一度手に取っていただきたい傑作です。 「やめられない、とまらない」というキャッチコピーの通り、気づけば一袋が空になっていました。次にこの味に出会う時は、本場のもんじゃ焼きを一度体験した後の「答え合わせ」として楽しんでみたいですね。