宿願達成の果てに待っていた「消えない呪い」



物語の元凶、そしてすべての悲劇の引き金となった道化師・ドルマゲス。 激闘の末に彼を打ち倒した瞬間、私は確信していました。「これでようやく、トロデ王やミーティア姫、そして石像となった城の人々が元に戻るはずだ」と。しかし、現実は非情でした。
ドルマゲスが消え去っても、王や姫にかけられた呪いは微塵も解ける気配がありません。ほかに方法があるのか、それともまだ何かが足りないのか。その時点では何の手がかりも掴めないまま、一行は重い足取りで一度、街へと戻ることにしました。
手元に残ったのは、ドルマゲスから回収した「伝説の魔法の杖」。これを本来の場所であるトロデーン城へ戻せば、あるいは奇跡が起きるかもしれない。そんな微かな希望を抱いていた私たちを、さらなる悪夢が襲ったのはその翌日のことでした。
忽然と消えた紅一点。ゼシカを追う「北の関所」



街で目を覚ましたとき、そこにゼシカの姿はありませんでした。 あろうことか、彼女はあの忌まわしき魔法の杖と共に、忽然と行方をくらませてしまったのです。
一体、ゼシカの身に何が起きたのか。おっさんの胸には、かつてないほどの不安が渦巻きます。街での聞き込みをもとに彼女の足取りを追うと、向かった先は「北の関所」であることが判明しました。そこで発見したのは、信じがたい書置きでした。
なんと、ゼシカらしき女性が突如として関所を襲撃し、力ずくで突破していったというのです。 「……嘘だろ。あのゼシカがそんな暴挙に出るなんて」 普段の彼女を知る者からすれば、あまりに腑に落ちない行動。しかし、確かな足跡を追って辿り着いたのは、彫刻と石像作りが盛んな芸術の街「リブルアーチ」でした。
リブルアーチの惨劇。正気を失った「かつての仲間」



リブルアーチの街は、至る所に工房が連なり、活気に満ちていました。しかし、街の有力者である「ハワード」の屋敷を訪れた瞬間、その空気は凍りつきました。
屋敷の主を狙って現れたのは、間違いなく私たちの仲間であるゼシカ。 しかし、その瞳に宿っているのは、かつての優しさや勝気な輝きではなく、底知れぬ冷徹な闇でした。駆けつけた主人公たちを前に、分が悪いと察したのか彼女は姿を消してしまいましたが、その一瞬の対峙で確信しました。
ゼシカは、自分の意思で動いているのではない。 あの魔法の杖に、あるいは杖に宿る「何か」に、完全にとり憑かれてしまっている。本人の心とは裏腹に、体が操られているようなその痛々しい姿に、おっさんの胸は締め付けられる思いでした。一刻も早く彼女を見つけ出し、次こそはその手から杖を叩き落として、彼女自身の心を取り戻さなければなりません。
ふしぎな泉の贈り物。夢で語られる「姫の憂鬱」

重苦しい展開が続く一方で、おっさんの心を癒やしてくれる「おまけ」のエピソードもありました。 あの「ふしぎな泉」の水を飲んで以来、主人公の夢の中に、人間の姿をしたミーティア姫が現れるようになったのです。
そこでの会話は短いものですが、旅の合間のちょっとした出来事や、彼女の素直な心境が語られ、非常に興味深い内容となっています。今回の話題は、自身の婚約者である「チャゴス王子」について。
「あの方との結婚、正直なところ悩んでいるんです……」 そんな風に、王子のあまりに未熟な人柄に心を痛める姫の姿。おっさんとしては「当然だよね」と頷くしかありません(苦笑) もしあのまま成長しないのであれば、ミーティア姫の苦労は目に見えています。この夢の中の語らいが、いつか現実の救いへと繋がることを願わずにはいられません。
リピート……ではない「奪還」への決意
『ドラゴンクエストVIII』プレイリポート 第9回
総評としては、宿敵を倒した安堵感を一瞬で吹き飛ばし、パーティーの解体という最大の危機を突きつけてくる、まさに「中だるみ」を一切許さない怒涛の展開でした。
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魔法の杖に秘められた、真の恐怖と物語の深まりを体験したい方
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操られた仲間の姿に胸を痛めつつも、彼女を救うための執念に燃えたい方
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ミーティア姫の切ない夢語りを通じて、キャラクターへの愛着を深めたい方
こうした方々にとって、このリブルアーチ編は、ドラクエ8が「単なる勧善懲悪」ではないことを教えてくれる、非常にエモーショナルなチャプターとなるでしょう。
杖を手にした者が次々と闇に呑まれていく。ドルマゲスは、単なる実行犯に過ぎなかったのか。 失われた仲間、癒えない呪い、そして深まる杖の謎。 おっさんの「鉄橋をも叩き割る」レベリングは、今度は仲間を救うための「慈悲の力」として蓄えられていきます。次回の報告では、ゼシカとの決着、そして彼女を闇から引きずり出す瞬間をたっぷりとお届けしたいと思います!