FPSの盲点と「フォトモード」の衝撃


ファークライ5を始めたとき、私はある種の「油断」をしていました。ゲーム開始時に主人公の性別や容姿を細かく設定できるのですが、基本的には一人称視点(FPS)のゲーム。プレイ中に自分の顔を見る機会なんてそうそうないだろうと、大まかな設定で適当に作成してしまったのです。
しかし、今、私はその選択を激しく、そして深く後悔しています。
その理由は、本作に搭載されている「フォトモード」の存在です。あらゆる場所、あらゆる瞬間をカメラに収めることができるこの機能に触れたとき、私は画面に映し出された自分のキャラクターを見て苦笑いする羽目になりました。「……俺、こんな顔に設定したんだっけ」と(苦笑) 今回は、銃をカメラに持ち替えた瞬間に見えてくる、ホープカウンティの新たな魅力についてお伝えします。
本格仕様:驚くほど自由な「視点」と「表現」


もしかすると、始めたばかりのころの私のように「俺は銃を持って、ビークルを乗り回しながら派手に暴れたいだけなんだ」という硬派なプレイヤーもいるかもしれません。しかし、いざフォトモードを起動してみると、その本格的な仕様に驚かされるはずです。
単にスクリーンショットを撮るだけではなく、そこには無数のカメラ機能が備わっています。レンズの絞りや焦点距離の調整はもちろん、主人公の表情を細かく変更したり、キャラクターのポーズを指定したりすることも可能です。
さらに驚くべきは、その自由なアングルです。上空から見下ろすような広角写真から、地面すれすれの迫力あるカットまで、あらゆる角度から世界を切り取ることができます。時には邪魔なNPCや動物を消して、背景の絶景だけを純粋に楽しむことすら可能です。日頃から写真を撮るのが好きな人なら、間違いなくこのモードだけで数時間は溶けてしまうことでしょう。
ギャップを楽しむ:戦場を「映える」スポットに変える魔法


当初、フォトモードに全く関心を示さなかった私が、今では「どのスポットで、どんな表情で撮ろうか」と必死に思案しています。この変化こそが、本作のフォトモードがいかに楽しい作りになっているかの証明と言えるでしょう。
その楽しさを支えているのは、やはりファークライ5が誇る圧倒的なグラフィック美です。緻密に表現されたモンタナの自然は、どこを切り取っても絵になる魅力的なスポットに溢れています。
そして、その被写体へのこだわりをさらに加速させるのが、個性豊かなキャラクターカスタマイズ機能です。「カメラに収める」という大義名分があれば、普段なら絶対にしないような、人を馬鹿にしているのかというほど「はっちゃけた格好」でポーズを決めることも、この世界では正義となります。一方で、少しアングルを工夫するだけで、映画のワンシーンのようなムード満載の一枚が簡単に撮れてしまう。この振り幅の広さこそがフォトモードならではの魅力です。
旅の記憶:銃声の合間に見つけた「自分だけの景色」


何気ない景色を一枚撮るだけでも、本作の表現力はそれを特別な「作品」へと昇華させてくれます。それは単なるゲームの記録ではなく、ファークライ5という狂気に満ちた世界を、自分の足で旅した確かな「記憶」として残す有効な手段となります。
激しい銃撃戦の最中には決して気づくことのなかった、夕日に照らされる草原の美しさや、仲間のふとした瞬間の表情。カメラのレンズを通すことで、世界はまったく別の表情を見せてくれます。
普段から「カメラなんて興味ない」と言っている人にこそ、一度はこのモードに触れてほしい。気がつけば、銃を構える時間よりもシャッターを切る時間のほうが長くなっている自分に驚くはずです。銃を携えて見る殺伐とした世界と、カメラを通じて見る美しい世界。この二つが共存していることこそが、ファークライ5というゲームの奥深さなのだと痛感させられることでしょう。
結論:ホープカウンティの「専属カメラマン」として

ファークライ5「プレイリポート6」
総評として、本作のフォトモードは、オープンワールドでの遊びを一段階上のステージへと引き上げてくれる、最高のクリエイティブツールです。
美しいグラフィックと遊び心満載のカスタマイズ。これらが融合することで、プレイヤーは単なる戦士としてだけでなく、一人の表現者としてこの世界に関わることができます。
適当に作ってしまった私のキャラクターも、フォトモードで様々な角度から撮り続けているうちに、今では不思議な愛着が湧いてきました。次はどの基地をバックに、どんな最高にふざけた一枚を撮ってやろうか。そんな新しい楽しみを胸に、私は今日もカメラを片手にホープカウンティを駆け巡ります。皆さんも、自分だけの「美しく狂った一枚」を求めて、レンズを覗き込んでみてくださいね。