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『歴史改変×骨太FPS』ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダーが持つ異質な中毒性

投稿日:2020年7月19日 更新日:

最凶の軍隊に支配された最悪な世界……絶望的なレトロサイバー・ワールドを生き抜き、その手で再び自由を掴め!
これまでの王道的シューター要素と、昨今の革新的要素を絶妙にミックスした新潮流が登場!

第二次世界大戦時、異様に高度な科学技術を擁したナチスが連合国軍に勝利し、全世界を掌握。そして知能を持つ巨大ロボやパワードスーツの歩兵が人々を弾圧する世となった1960年代。それは我々の知る歴史とは全く違う世界だ。目の前で繰り広げられる残虐な粛清を、ただ黙って見ている事が出来るだろうか?14年の長き眠りから目覚めた1人の男がナチスとの因縁に決着をつけるため、今、史上最大級のレジスタンス作戦を開始する!

圧巻の世界観と高難易度が光る、骨太シングルFPSの傑作!

「ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー」は、単なる撃ち合いゲームにとどまらない、強烈な世界観と物語性を備えたシングルプレイ特化型のFPSです。舞台は1960年代、しかしそこに描かれるのは、歴史とはまったく異なる「もしも」の未来。第二次世界大戦に勝利したナチス・ドイツが、超常的な科学力で世界を支配しているという大胆不敵な設定です。

歴史的リアリズムを求めるプレイヤーにとっては、あまりにファンタジー色が強すぎると感じるかもしれません。空を飛ぶ巨大戦艦、超人的なパワーを持つ機械兵、異常な人体実験など、現実離れした要素がてんこ盛り。しかし、ゲームという媒体においてその「突き抜けた虚構性」はむしろ魅力の一つとも言えるでしょう。個人的には、こうしたぶっ飛んだ世界観を心から楽しめました。

特筆すべきは、オンライン対戦を重視した近年のFPSとは一線を画した、あくまで“シングルプレイ”に全力を注いだゲームデザイン。特に、中盤以降にかけての難易度の急上昇は想像以上で、FPS歴のある私でもノーマルでのクリアを断念し、途中から難易度を下げざるを得ませんでした。これは悔しさと同時に、きちんと設計されたゲームバランスの妙に唸らされた瞬間でもあります。

プレイを通じて感じた「良かった点」と「気になった点」

良かった点

・ナチスドイツが超技術で支配する「歴史改変世界」の描写が極めて濃密。架空の世界ながらも、そこに生きる人々の葛藤や絶望が生々しく描かれている。
・現時点でも遜色のない美麗なグラフィックと演出力。陰影の使い方や火花、煙といった細かいエフェクトが没入感を高める。
・筋肉の塊のような主人公ブラスコヴィッチの哀愁ある独白が、物語に深みを加えている(ただし、ボイスの聞き取りづらさが難点)。
・アクションと連動した成長要素(パークシステム)によって、プレイスタイルに応じた成長が感じられ、リプレイ性も高い。
・ステージ構成に戦略性があり、正面突破・ステルス・奇襲など多様な攻略アプローチが可能。飽きが来にくい構造。

気になった点

・敵に発見されるとほぼ強制的に総力戦へ突入。奇襲やステルス重視のプレイが途中で崩れると、焦りとストレスが蓄積される。
・弾薬やアーマーが比較的少なく、リソース管理が重要。強引な突撃プレイは通用しづらいため、初心者にはややハードルが高い。
・一部キャラクターの残酷描写や精神的に過激な描写があり、プレイヤーを選ぶ側面が強い。苦手な人は注意が必要。
・ブラスコヴィッチの独白音声がBGMに埋もれてしまい、内容が伝わりにくいのが惜しい。

最後に:独特な癖すら魅力に変える、硬派なFPS作品

「ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー」は、現代のFPSにおける主流とは少し距離を置きながらも、骨太で確かな手応えのあるプレイ体験を提供してくれる作品です。強烈な世界観、濃密なストーリーテリング、考え抜かれたレベルデザインが三位一体となり、プレイヤーを物語の渦に引き込んでいきます。

確かに、癖のあるキャラクターや残虐描写、難易度の高さなど、人によっては「合わない」と感じる要素があるのも事実です。しかし、そうした尖った要素こそが本作の個性であり、他のゲームでは得られない刺激と没入感に繋がっています。

もし、最近のオンライン重視のFPSに少し食傷気味だったり、シングルプレイにどっぷり浸かりたいという方がいれば、「ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー」は間違いなく強くおすすめできる一本です。

-PS4, 趣味

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