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PS3 購入レビュー

メルルのアトリエ 〜アーランドの錬金術士3 クリア後の感想【お姫様プレイが楽しめるアトリエシリーズ】

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メルルは、小さな国のお姫様です。
その小さな国を発展、盛りたてていくことが本作の目標となります。
その手段として、錬金術や探索、戦闘、出会いが重要な要素を占めています。

メルルの物語はアーランドシリーズの集大成でもある

本作、メルルのアトリエは、ロロナ、トトリに続く、アーランドの錬金術師第3作にあたる。それもあり世界観だけでなく、シリーズお馴染みのキャラクターたちが多く参加している。そのため、メルルからの登場となる人物(仲間)よりも過去作からの参加人数が上回っており、完全な新作というより、アーランドシリーズ3部作の集大成という印象が強かった。

仲間となるキャラクターも新規メンバーは僅かで、他は前2作からの再登場ということからも、そう位置付けられた作品であることが窺える。これに関してはシリーズを通してプレイしている人にとっては、過去作のキャラが成長した姿を見ることも出来て感慨深い。

しかし、過去作を知らずにプレイする人にとっては、登場人物たちの細かい背景や関係性が皆無だけに、ファンなら微笑ましいとするシーンも、情報や思い入れがなければ、それを十分に楽しむことが出来ないとも言える。

だた、ゲームの楽しみ方は人それぞれなので、キャラクターの設定や物語性に大してこだわらないという人は、読み流して頂きたい。

錬金術師であり小国のお姫様という立場からも展開される物語

主人公であるメルルは、新米錬金術師であるともにアールズ王国のお姫様でもある。過去作のロロナやトトリと違い高貴な立場とも言える。ただし、メルル本人はそうした王族の雰囲気を感じさせることなく、錬金術師の師匠にあたるトトリにも礼儀正しい。また、幼馴染でもある2人の仲間との関係においても、主従関係に縛られることなく、対等の友人として描かれている。

本作の舞台ともなるアールズ王国は、将来、併合される運命なのだが、底抜けに明るいメルルの性格もあり、悲壮感はなく、すべてが前向きに捉えられながら物語が進んでいく。前作のトトリが波乱万丈を盛り込んだ物語だったので、それに比べるとメルルの物語は淡々と展開していく印象が強かった。ただ、3部作の締めくくりという重責を担ったぶん、物語に自由の幅を持たせることが難しかったのではと推測もできて、そう考えれば、一つ間違えれば、ごちゃごちゃとした形になってしまうこともあったところを、無難にまとめることができたのも、メルルのキャラクターあってこそとも思える。

ロロナ、トトリとも被らず、過去作への敬意も忘れずに、見事に大団円までけん引した実績を考えれば、よく練りこまれていると、改めてメルルというキャラクターに敬意を覚えた。

錬金術師の原点に立ち戻った

アーランドシリーズ3作目ともなると、ゲームの設計にも小慣れてきた感があり、今回の開墾システムこそが最たるものといえる。

開墾システムは、名前こそ違えど、ロロナ、トトリでも似たようなものがあり、モンスター討伐や、必要とされるアイテムを錬金術で生成するなど、舞い込んでくる依頼事を達成することで、ゲームを有利に進める恩恵が得られるものとなっている。今作では、恩恵の部分が強化されており、やりこみプレイを好む人を刺激する要素ともなっている。

また、そこに国の発展を紐づけし、その変化を視覚的な形で見ることが出来るのは、錬金術を人の役に立てるという、アトリエシリーズのテーマを忠実に描いている点も評価できる。と言うのも、前作のトトリでは、冒険者がメインとなり錬金術が脇に回った点が否めなかった。そこにメルルが再び原点回帰を行ったというのも意義深いものを感じさせた。

最高エンドを見る場合には周回プレイ必須

物語こそ牧歌的な雰囲気が漂っているが、最高度とされるエンディングを見るとなると、かなりタイトなものが求められる。また、今作では初回では絶対に最高度のエンディングは見ることが出来ない設計ともなっており、最低でも2周目をプレイする必要がある。

ロロナ、トトリをプレイした人であれば、こうした部分も遊べる要素と好意的に受け入れられるが、初めて遊ぶ人には、やや戸惑いを与えるかもしれない。ただ、シリーズ共通で、2周目にはトトリや仲間の装備を持ち越せるようになっているので、初回に比べて、かなり余裕をもってプレイすることが出来る環境とはなっているので、苦行と感じるようなことは少ないはず。

最初から最高度のエンディングは見れないと決定されているので、初回はゲームに慣れるつもりでプレイし、2周目を楽にするために装備を充実させることを重点的に行うことをおススメする。

良かった点と気になった点

・ロロナ、トトリを遊んできたプレイヤーにはニヤニヤできる展開が盛りだくさん

・お姫様であるメルルにとても親しみが持てる

・開拓することによって様々な恩恵を受けられるので、やりがいをもって行うことができる

・キャラクターデザイン、音楽、フルボイス

 

・最高エンドを見るには必ず2周目プレイを行う必要がある

・1周目おいてはやることが多すぎて中途半端に終わる可能性が高い

・調合、冒険をメインに遊びたい人にとっては開拓システムが煩わしく感じる可能性がある

・仲間になるキャラが過去2作品で登場したメンバーが殆どなので、本作から遊ぶ人には感情移入しにくいかもしれない

・錬金術でアイテムの錬金効果を調べる上での検索システムがあまり役に立たない

あらゆる面でブラッシュアップされアトリエ初心者にもおススメの1本

過去作でも言えることだが、時間制限があるなかで、やりたい事とやらなければない事の板挟みになり、どこから手を付けてよいのかと悩んでしまうことがある。しかし、その日々のなかだけで得られる充実感が確かにある。

カジュアルな見た目に反して、何度も試行錯誤を求められるゲーム設計は、むしろ硬派であり、やりこみプレイが好きな人からすればスルメゲーとも言える。

ロロナから始まったアーランドシリーズ3作目となるメルルは、その集大成ともいうべき作品になっており、システム面でも過去作からブラッシュアップが行われ、これまで以上に初めての人でも遊びやすいよう作られている。

感覚的に遊べるゲームではないが、メルルや愉快な仲間たちを通して、楽しく錬金術師のことを学んでいけるはず。

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