冷凍庫に現れた「白き刺客」。塩竜田揚げとの遭遇

スーパーの冷凍食品コーナーをパトロール中、私の「唐揚げ・アンテナ」が、ひときわ静かで上品な佇まいのパッケージを捉えました。今回手中に収めたのは、ニッポンハムグループが宮崎から送り出した「若鶏塩竜田揚げ」です。
「ほう。塩麹仕込みの塩竜田揚げか。ニッポンハムさん、私のランチタイムを、一気に南九州の澄んだ空気の中で、素材の味を活かした素朴なお弁当を楽しんでいるような、清涼でエネルギッシュなひとときに変えてくれるつもりだな」
「伯方の塩」を使用し、さらに自然解凍にも対応しているという、お弁当作りのお父さん・お母さんには心強いスペック。期待と、そして「塩麹が鶏肉のポテンシャルをどこまで引き出しているのか?」という探究心を胸に、その一袋をレジへと運びました。

宮崎工場発、若鶏を使用した”塩”竜田揚げ。※鶏肉を成型・加工した商品です。※ニッポンハムグループの日本ハム惣菜(株)宮崎工場で製造しています
・塩は「伯方の塩®」を使用しています。※「伯方の塩」は伯方塩業(株)の登録商標です。
・自然解凍でも利用できます。
・6個入り。


視覚から伝わる「異質感」いざ、加熱の儀




帰宅し、さっそく「塩の儀」を執り行います。袋を開けて凍った状態の現物を取り出した瞬間、私はある違和感を覚えました。
「素晴らしい……というか、驚いたな。衣の色が、いつものキツネ色とは正反対。まるでおしろいを塗ったような、白っぽい独特の色合いじゃないか」
一般的な唐揚げが「ガッツリ」とした揚げ色で食欲をそそるのに対し、こちらはどこまでも「あっさり」を視覚から訴えてきます。レンジで加熱を終え、食卓に並んだその姿は、やはり冷凍食品としてはなかなかお目にかかれない、色白な仕上がりです。
「ふむ。なるほど。きつね色に揚がった衣こそが正義と信じる私にとっては、少し物足りないルックスだが……。さあ、鑑賞はここまでだ。いよいよ、ニッポンハムが導き出した『塩麹の答え』を実飲(実食)しようじゃないか」
「淡白の旋律」と加工肉の現実

中身を確認すべく、箸で半分に割ってみました。パッケージにも記載されていましたが、こちらは鶏の部位をそのまま使ったものではなく、成型・加工されたお肉です。 期待(と少しの不安)を込めて、まずは一口。 その瞬間、私の口の中で「静かなるビッグバン」が幕を開けました!
「…………あっさり。いや、これはあまりに潔すぎるほどに、淡白な味わいじゃないか!」
まず舌を、いや期待感を驚かせたのは、その「引き算の美学(?)」です。
「ほう。なるほど。伯方の塩の塩気は確かに感じる。しかし、鶏肉が加工肉であるためか、もも肉特有の溢れ出すジューシーさや、噛むほどに広がる鶏の旨味が、お世辞にも豊かだとは言い難い。あっさりという表現が、少し寂しい響きに聞こえてしまうぞ」
塩麹の魔法はどこへ?おっさんが感じた「隠し味の限界」
食べ進めるうちに、私はこの竜田揚げが抱える「構造的な課題」に気づきました。
「素晴らしいのは、塩麹による肉の柔らかさだ。確かに成型肉特有の食べやすさはある。だが、塩麹を味付けの主役に期待しすぎると、肩透かしを食らうかもしれないな」
塩麹は本来、素材を柔らかくし、微かな甘みを引き出すもの。 「ふむ。なるほど。味の輪郭がぼやけてしまっているんだな。全体的に『薄味』という印象が強く、ご飯をガツンとかき込むためのおかずとしては、少しパンチが足りない。せめて加工肉ではなく、本来の鶏肉の形でこの味付けを試していれば、評価は180度違ったはずだ」
不味いわけではありません。決して不味くはない。しかし、一口ごとに「次はもっと濃い味が欲しい」と、本能が別の刺激を求めてしまう。そんな、どこか物足りなさを拭えない仕上がりでした。
完食の先に。おっさんが感じた「適材適所」
気が付けば最後の一つまで、その淡白な余韻を確認するように完食。
「素晴らしい……と言いたいところだが、おっさんの個人的な感想としては、これは『不味くはないが、旨くもない』という、なんとも評価に困る一品だったと確信したぞ」
お腹は満たされましたが、心は、ニッポンハムの技術力が「あっさり」に全振りした結果、鶏肉の生命力を見失ってしまったような、そんな一抹の寂しさに包まれていました。
刺激を求めない日に贈る「静かなる洗礼」
今回の実食を経て痛感したのは、ニッポンハム「若鶏塩竜田揚げ」が持つ、一切の妥協を排した「極限のあっさりへの情熱」でした。
「ふむ。伯方の塩の誇り、塩麹という名の柔らかさ、そして白き衣が奏でる淡白な旋律。この一体感、一度体験すれば、あなたもこの『引き算の誘惑』に、自分の味覚が試されていることに気づくはずだ」
おっさんの個人的な感想としては、特に「今日は胃を休めたい。でもお肉は食べたい。とにかく刺激を抑えた、優しい味わいの唐揚げを求めている!」と感じている情熱的なあなたに、この塩竜田の洗礼を味わってほしい。日常の数分間を一瞬にして、宮崎の工場が描く静寂のひとときに変えてくれます。
ニッポンハムの若鶏塩竜田揚げ、この「清潔感あふれるパッケージ」に隠された、薄味への並々ならぬ執念。あなたもぜひ、その顎で、そしてその「加工肉ならではの均一な柔らかさ」で確かめてみてください。一口食べれば、明日への活力が塩麹の優しさと共に、……まあ、ほどほどに湧いてくるような、そんな不思議な出会いがあなたを待っていますよ。次はソースやマヨネーズを足して、この淡白さを自分色に染めてみようか……そんな「足し算」の妄想が捗って止まりません。