カルビーご当地チップス、今回は石川県!
これまで何度も紹介してきたカルビーの「ご当地ポテトチップス」シリーズ。
その土地の名物料理をテーマにしたユニークな味が揃っており、地域への愛とちょっとした発見が詰まったシリーズだ。今回選んだのは、石川県・金沢の名物「金沢おでんカニ面味」である。
まず正直に言うと、「カニ面(かにめん)」という料理名にピンと来なかった。
むしろ最初にパッケージを見たときは「カニのお面…?」と勘違いしてしまったほど(笑)
カニ面ってなんだ!?
知らなかったので、さっそく調べてみる。どうやら「カニ面」とは、冬の金沢で親しまれている香箱ガニ(ズワイガニの雌)を使った一品。カニの甲羅に、外子(そとこ)と呼ばれる外腹部の卵と、内子(うちこ)という体内の卵巣部分、さらにカニ身などを詰めて蒸したものらしい。
それをそのままおでんの具材として使うのが「金沢おでん」の特徴だとか。なるほど…これは確かに贅沢で、地域色の強い一品。カニの内子・外子なんて言葉も、今回初めて知った。ポテチでこんなにカニの生態に詳しくなれるとは、カルビー恐るべし。
いざ、実食!
「きっとカニの風味がガツンと来るんだろうな」と期待しながら封を開ける。
…が、最初に鼻をくすぐるのは、どこか馴染みのある香り。そう、「関西だししょうゆ味」に非常によく似ている。
一枚口に運ぶと、やっぱりあの優しくてほんのり甘い、鰹と昆布の合わせだしのような風味が広がる。あれ…これ、もしかして食べ慣れているやつ?と脳が混乱する。
カニの風味は?と集中して味わってみると、ほんのり感じられるような…いや、気のせいかもしれない…そのくらい微細な存在感だ。
実際、「関西だししょうゆ味」と一緒に皿に盛って出されたら、私の舌ではたぶん区別がつかない。
味は良い。でも…カニ面感は?
ただし、誤解なきように言っておきたい。味そのものはとても美味しい。関西風だししょうゆの優しい旨みが、暑い日でも重たく感じないし、飽きが来ない。和風テイストのポテチが好きな方ならきっと気に入るだろう。
しかしながら、「金沢おでん」「カニ面」という名前に込められた期待――特別感や地域色の強さに対しては、少々物足りなさを感じてしまう。言い換えると、“だししょうゆ味”の範疇を抜け出せていない印象だ。
あくまで「ご当地ポテチ」であることを意識するならば、もう一歩突き抜けた“カニ感”が欲しかった。
まとめ:味は良し。でもリピは…?
「金沢おでんカニ面味」は、味そのものは申し分ないけれど、「関西だししょうゆ味」との違いが薄く、ご当地ならではのパンチに欠ける印象。
金沢おでんやカニ面に興味が出て、そこから現地の食文化に触れる“きっかけ”としてはアリ。しかし、味としてのインパクトや独自性を求める人にはやや肩透かしかもしれない。
個人的には、「関西だししょうゆ味があるなら、そちらでいいかな」といった感想である。
オススメ度:★★★☆☆(3/5)
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味の完成度:★★★★☆
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カニ面感:★☆☆☆☆
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ご当地感:★★☆☆☆
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勉強になった度:★★★★★