ファークライ熱が再燃!そして「プライマル」へ
以前、当ブログでもレビューを書いた『ファークライ4』を久々にプレイしたことで、自分の中に眠っていた“ファークライ熱”が再燃!
その勢いに任せて手に取ったのが、今回紹介する『ファークライ プライマル』です。
舞台はなんと原始時代――。
銃も近代兵器もない時代に突如として放り込まれる感覚に、当初は戸惑いもありましたが、クリアしてみると“間違いなくファークライ”でした。
この記事では、そんな“異色作”の魅力や独自性について、じっくりと語っていきたいと思います。
原始の時代でもファークライらしさは健在!
『ファークライ プライマル』の最大の特徴は、なんといってもその時代設定。
本作の舞台は紀元前1万年のウルス――自然と動物が支配する世界です。
つまり、これまでのシリーズで主役だった銃火器や爆発物といった近代武器は一切登場しません。
代わりに使うのは、弓矢、槍、こん棒など、いわば“原始の武器”。
最初は「こんなシンプルな武器で戦うなんて大丈夫か?」と不安でしたが――
その心配はすぐに吹き飛びました。
弓の操作性は非常に洗練されており、従来のファークライシリーズにあった“弓特有のクセ”もほとんど感じさせません。
むしろ、しっかり狙いを定めて放った矢が敵に命中した時の爽快感は格別で、いつの間にか弓に夢中になっていました(笑)
また、序盤こそ武器の種類が限られていますが、進めるごとにさまざまなアップグレードやクラフトが解禁され、戦闘の幅がグッと広がっていきます。
“ビーストマスター”として動物たちと共闘!
本作の目玉システムとも言えるのが「ビーストマスター」。
これは、獰猛な野生動物たちを手懐け、仲間として戦わせることができるという斬新な要素です。
動物たちはそれぞれに個性があり、
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パワータイプで前線を任せられる大型獣
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ステルス行動に長けた俊敏なハンター系
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スピードで翻弄する狼やジャッカル系
といった具合に、プレイヤーの戦術や好みに合わせた運用が可能。
中には騎乗可能な動物もおり、馬ならぬ“サーベルタイガー”や“巨大オオカミ”にまたがって、広大な原野を駆ける体験は、まさに原始のターザン気分。
単なる戦力としてだけでなく、探索や移動の頼れるパートナーとしても大活躍してくれます。
梟(フクロウ)がまさかの超万能キャラ!?
そして本作で最も驚かされたのが「梟(フクロウ)」の存在。
彼(?)は単なるマスコットではありません。
一度呼び出すと、なんとプレイヤーが直接操作可能!
上空から敵地を偵察したり、マークしたり、果ては空中から襲撃や暗殺までこなしてしまうスーパーキャラです。
特に後半戦や難関ミッションでは、梟による偵察や奇襲が非常に有効で、もはや相棒以上の存在感を放っていました。
敵陣に気づかれずに近づき、梟で先に戦力を削いでから本体が突入――
そんな知略プレイができるのも、本作ならではの魅力の一つでしょう。
「ファークライらしからぬ」深みと感情を秘めた物語
ファークライシリーズといえば、狂気に満ちた悪役や、破天荒な登場人物たちが魅力のひとつ。
良識では測れない世界で、時にブラックユーモアすら感じさせるシナリオ展開が、このシリーズ独特の持ち味です。
しかし――
『ファークライ プライマル』は、そんなシリーズの伝統を受け継ぎながらも、これまでにはなかった“感情の深み”や“成長の物語”を体験させてくれました。
原始時代を舞台にしているということもあって、文明やルールの概念が存在しない中、登場人物たちはシンプルな本能と仲間意識を頼りに生き抜いています。
そんな背景があるからこそ、彼らの行動や言葉に、思わず心を動かされる瞬間が何度もありました。
魅力的なキャラクターたちが紡ぐ“原始のドラマ”
今作には、印象に残るキャラクターたちが数多く登場します。
たとえば、最初の仲間として登場する女性戦士は、徐々にプレイヤーとの絆を深め、やがて“ヒロイン”的な立ち位置に。
そのやり取りには、セリフ以上に信頼や感情の機微が宿っていて、言語が通じないながらも確かな関係性を感じさせてくれます。
さらに、まさに“ファークライらしさ”を体現したような、クセが強すぎる男も登場(笑)。
時にプレイヤーを困惑させながらも、強烈なインパクトを残し、物語を引っ張っていきます。
極めつけは、死闘を繰り広げた敵との因縁と、そこから芽生える共闘関係。
「こいつとまた会うことになるとは…」という驚きと共に、心を揺さぶられる展開が待っています。
進化したやりこみ要素と広大な原始の世界
ファークライといえば、やはり“広大なマップと探索要素”。
その伝統は今作でも健在で、むしろ過去作を超えるスケール感と没入感があります。
シリーズおなじみの拠点攻略(基地制圧)や、動物の狩猟、クラフトによる装備品の作成など、コンテンツは充実の一言。
拠点を制圧すればファストトラベルが可能になるなど、時代背景とは裏腹にゲームシステムは非常に快適で洗練されています。
また、スキルツリーによる育成システムも本作ならではの進化を遂げています。
これまでのシリーズでは、プレイヤー自身がスーパーマンのように成長していくことがメインでしたが、
プライマルでは“仲間を強化し、助け合って生きる”という、原始社会らしい成長のあり方が描かれます。
「自分一人の力じゃない」
そう実感できるゲーム設計は、シリーズの新たな可能性を示しているように感じました。
驚きと満足感に満ちたエンディング
『ファークライ』シリーズはエンディングの“賛否両論”でも知られていますが、
今作『プライマル』のエンディングは、非常にまとまりがあり、余韻の残る終わり方でした。
「なるほど、そう来たか!」とニヤリとさせられ、同時に長い冒険の終わりにふさわしい満足感も得られます。
世界観に引き込まれ、キャラクターに感情移入し、戦闘と育成に没頭し――
プレイ後には、まるで1本の映画を観終わったような達成感を味わえる作品です。
実際にプレイした人たちの評価は?
SNSやレビューサイトでも、以下のような声が多く見られました:
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「原始時代って地味そう…と思ってたけど、動物との共闘が面白すぎて時間が溶けた」
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「弓の使い心地が最高!銃より楽しいかも」
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「ストーリーが意外に良かった。エンディングまで走りきって正解」
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「動物を手懐けるのが楽しすぎて、本編そっちのけで狩りばっかしてた(笑)」
シリーズ経験者も、初めての人も、それぞれ違った視点から楽しめる懐の深さが、ファークライ プライマルの魅力と言えるでしょう。
まとめ|“異色作”がシリーズに新たな風を吹き込んだ
『ファークライ プライマル』は、原始という一見地味に見えるテーマに挑戦しながら、
シリーズの根幹にある“自由度”“暴力性”“探索”といった魅力をしっかりと継承した、完成度の高い一本です。
世界観や時代背景に縛られないファークライのポテンシャルを証明し、
今後のシリーズ展開にも新たな可能性を感じさせてくれました。
これからも正統ナンバリングタイトルはもちろん、
こうしたスピンオフ的な作品が出てくれることに、心から期待したいと思います。