時を超えて。ファミコン世代、ついに「8」の門を叩く


久しぶりに押し入れから引っ張り出したPS2。先日、苦労して手に入れた128MBの大容量メモリーカードも準備万端です。そんな私が、この再会の記念すべき一本目に選んだのは、これまで幾度となく「名作」と耳にしながらも、なぜか縁がなかった『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』です。
発売からすでに14年という月日が流れていますが、評価の高さは色褪せることがありません。私自身、ファミコン時代には深夜から電気店の前に並んでドラクエを購入した、いわゆる「直撃世代」です。しかし、人生にはゲームから離れる時期というものがあるのでしょう。なぜかこの「8」だけは、未プレイのまま今日まで来てしまいました。
せっかくPS2という老兵を復活させたのですから、まずはこの伝説的な未踏の地に足を踏み入れたい。そう決意した瞬間、私の中にある眠っていた「ドラクエ愛」が再び熱を帯びるのを感じました。
鳥山デザインと音楽が織りなす「究極のほっこり」




いざ、ドラクエ8の世界へ旅立ちます。 電源を入れた瞬間、テレビから流れ出すあの「序曲」。そして、画面いっぱいに広がる鳥山明先生デザインのキャラクターたち。これだけで、もうおっさんの顔はニンマリと緩みっぱなしです。
「これだよ、これ。これがドラクエなんだよ」 思わず独り言が漏れてしまうほどの圧倒的な安心感。3Dになっても、その温かみのある世界観は微塵も揺らいでいません。
物語の始まりは、意外にも唐突でした。主人公が一体何者なのか、どのような背景を持っているのかが一切語られないまま幕を開けます。歴代のドラクエ主人公たちは、多かれ少なかれその出自が示されることが多かっただけに、このミステリアスなスタートは新鮮です。話を追うごとに、自分自身(主人公)の謎が解き明かされていくのでしょうか。その期待感に、某有名格闘漫画の主人公ではありませんが「オラ、ワクワクすっぞ~」という気分を抑えられません。
油断大敵!序盤から襲いくる「棺桶の洗礼」




実際に主人公を動かしてみて驚いたのは、その移動のスムーズさです。 広大なフィールドを駆け抜けるスピード感は非常に快適で、現在休止中の「ドラクエ10」と比較しても、全く遜色ないどころか、よりスピーディーに感じられるほど。戦闘シーンでも、モンスターたちがそれぞれ個性的なアクションを見せてくれ、見ているだけで飽きさせません。
しかし、おっさんの「昔の感覚」を真っ向から否定するかのような出来事が起きました。 最初の町付近に出現するモンスターたちが、なかなかにシビアな強さなのです。
「ドラクエの序盤って、こんなに厳しかったっけ……?」 油断をしていたつもりはありませんが、気づけばパーティーが半壊し、わずか数戦闘で2度も「棺桶」を引きずる羽目になりました(苦笑) 経験値稼ぎのつもりが、教会への奉仕活動になってしまう。この、理不尽とも思える「序盤の壁」こそがドラクエの醍醐味であると思い出し、思わず苦笑いが止まりませんでした。
成長の喜びと「アニキ」ヤンガスの頼もしさ

それでも、泥臭くレベルを上げ、キャラクターを成長させていくことで、あんなに苦戦したモンスターたちが嘘のように楽に倒せるようになっていく。この「積み重ねが強さに直結する」感覚こそが、RPG、そしてドラクエの面白さの真髄です。
本作には「スキルマスター」のような、8ならではの独自の成長システムもあるようで、そのあたりもじっくり勉強しながら、愛着を持って育てていこうと思います。
それにしても、仲間のヤンガスが魅力的すぎます。主人公を「アニキ」と慕ってくれるのは嬉しいのですが、あまりのタフさと頼もしさに「どっちが兄貴分なんだ?」とツッコミを入れたくなることもしばしば。現時点では、主人公にはまだ「神懸かったような強さ」の片鱗すら見えませんが、きっと彼は大器晩成型なのでしょう。ヤンガスの影に隠れながら、いつか真の勇者として覚醒する日を、親のような気持ちで見守っていきたいと思います。
リピート……ならぬ「完走」を誓う旅の始まり
『ドラゴンクエストVIII』プレイリポート 第1回
総評としては、懐かしさと新しさが絶妙なバランスで同居する、まさに「おっさんが腰を据えて遊ぶべき一本」でした。
-
鳥山ワールド全開の3D世界を、時間を忘れて探索したい方
-
序盤の苦戦さえも「RPGの様式美」として楽しめる、忍耐強いゲーマーの方
-
頼れる相棒ヤンガスと共に、壮大な物語の行方を見届けたい方
こうした方々には、今からでもPS2を引っ張り出す価値があると断言します。 かつて深夜の列に並んだあの頃の情熱を、この広大な3Dフィールドにぶつけていこうと思います。
まだ旅は始まったばかり。世界を覆う呪いや、主人公に秘められた謎。解き明かすべき課題は山積みですが、この「ニンマリ」が続く限り、私の旅は終わりそうにありません。皆さんも、押し入れに眠る思い出と共に、再び冒険の書を作ってみてはいかがでしょうか。次回の報告では、もう少し「アニキ」らしい活躍をお伝えできるよう、レベリングに励みます!