チルドコーナーで放たれる「団らんの野心」ホットプレート用フォンデュとの遭遇

スーパーの乳製品・加工品棚をパトロール中、私の「おつまみアンテナ」が、ひときわイベント性に満ちたパッケージを捉えました。今回手中に収めたのは、伊藤ハムの自信作「ホットプレートで簡単チーズフォンデュ」です。
以前当ブログでレビューした「ふぉんじゅ亭」はレンジ専用設計としての高い完成度を誇っていましたが、本作は商品名が示す通り「ホットプレート調理」を前面に押し出した支援体制(インフラ)が敷かれています。
正直なところ、時短と効率を重視する現代の食卓において、わざわざホットプレートを引っ張り出す手間は少々「時代錯誤」ではないかという懸念(邪推)も頭をよぎりました。しかし、製造元を確認すれば、あの「ふぉんじゅ亭」を世に送り出した信頼の六甲バター。
「ほう。ホットプレートで囲む楽しさを提案してきたか。伊藤ハムさん、私の味覚と利便性をどれほど優雅にエスコートしてくれるのか見せてもらおうじゃないか」
名門メーカーが手がける「ホットプレート用」の実力を確かめるべく、多大なる探究心を胸にレジへと運びました。





調理のインフラ選択。ホットプレートの誘惑を断ち「レンジ」へデリバリー






帰宅し、さっそく「とろける休息の儀」を執り行います。 パッケージの中には、ホットプレートにそのまま置けるアルミ皿と、2〜3人前のチーズソースが同封されていました。
ここで私は、一つの決断を下しました。 「ふむ。なるほど。ホットプレートを準備し、後でそれを洗う手間を考えると、やはり日々の戦いにおいては電子レンジの方が合理的な支援体制と言わざるを得ないな」
一応、レンジ調理も可能との記載があったため、今回は「時短・簡便」という実利を選択。ただし、この際に注意すべきインフラ上の制約があります。付属のアルミ皿はレンジでは使用できないため、自前の耐熱皿へとソースを移設する必要があるのです。
耐熱皿にソースを移し、サランラップをかけて爪楊枝で数箇所の穴をあける。そのままレンジへデリバリーし、数分間の加熱。 庫内から取り出した直後の状態を確認すれば、程よいとろみ具合が構築されており、底の深い皿であっても具材を絡める準備は万全です。
「チーズが奏でるストレートな旋律」としょっぱさの抱擁


今回のフォンデュを迎え撃つべく用意したウインナーやパンを、熱々のチーズにダイブさせて一口。
その瞬間、私の口の中で「乳製品のダイレクトなビッグバン」が幕を開けました! 「美味しい! ……だが、どこか味の構成が非常にシンプル(スマート)すぎる陣営じゃないか!」
まず感覚を驚かせたのは、その「突き抜けるような塩気」です。 以前レビューした同製造元のフォンデュに比べると、味わいの奥行きや深みが一歩及ばない印象。食べ進めるうちに、どうしても口の中にしょっぱさが余韻として残り続けてしまう点が気になりました。
「素晴らしい……と言いたいところだが、この口当たり、まろやかさが不足している気がするな。チーズのキツさだけが前面に押し出されているような、剥き出しのポテンシャルを感じるぞ」
構造の真髄。私が目撃した「原材料という名の設計図」
あまりの味わいの違いに疑問を抱いた私は、ストイックに原材料表示を比較・検証してみました。 すると、そこには明確な設計(インフラ)の違いが刻まれていたのです。
「なるほど! 前回の傑作に入っていた『コンソメ』や『クリーム』といった、味わいをまとめ上げる支援素材が本作には見当たらないじゃないか!」
販売メーカーこそ違えど製造は同じ。しかし、こちらは「ホットプレートで具材と共に加熱し続ける」ことを想定しているためか、よりシンプルで耐久性のあるブレンドになっているのかもしれません。しかし、レンジで手軽に嗜むには、この「チーズ本来の尖り」が、少しばかり雅なひとときを邪魔してしまっている印象を受けました。
「私の個人的な感想としては、これは単なる『簡易フォンデュ』ではない。伊藤ハムが、家族でホットプレートを囲むというイベント性のポテンシャルを信じ抜き、具材の味に負けない強めの塩気で結実させた、知恵と情熱の結晶……と言いたいところだが、準備の手間を考えると、現代のニーズに対しては少々重厚(ヘビー)すぎる支援体制だな」
イベントか、実利か。選択肢に委ねられた洗礼
今回は伊藤ハムの「ホットプレートで簡単チーズフォンデュ」を徹底検証しましたが、手軽さを求める戦士にとっては、その「お皿」の仕様や味わいの設計に、一考の余地を感じさせる実食となりました。
特筆すべきは、ホットプレートという広大なインフラを活用することを前提とした力強い塩気です。しかし、時短を好み、日々の疲れをスマートに浄化したい私のような陣営にとっては、やはり専用容器で完結する「ふぉんじゅ亭」のような洗練されたまろやかさと簡便さが恋しくなるのも事実。
「今日は時間がたっぷりある。家族でホットプレートを囲み、賑やかにチーズの海を楽しみたい!」という情熱的な局面において、この一品は確かな賑わいをもたらしてくれるでしょう。しかし、一人で、あるいは二人で静かに至高の口溶けを堪能したいのであれば、選択にはストイックな判断が求められます。