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魔想のウィアートルをクリアした感想【人と魔物が紡ぐ冒険譚】

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★STORY★
記憶を失っており、魔物と心を通じ合わせることができる主人公「クルタ」
ハープで魔物を手懐ける、羊飼いの少女『アイラ』

微かに残る「兄の記憶」を頼りに、記憶探しの旅に出ます。

旅の途中でテゼール帝国第三王子の「ビスキュート」と出会いますが
意地悪な王子はクルタの邪魔をするため、てんやわんやの大騒ぎ!

クルタの記憶、千の獣を従えし偉大な英雄、真実を映す泉と心眼の魔女。

おとぎ話のようなワクワクの詰まった物語が幕を開けます。

© 2019-2020 KEMCO/Hit-Point

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人と魔物の物語を丁寧に描いた作品

主人公クルタ(名前変更可能)は世界で唯一、魔物と話すことが出来る存在。そして物語のヒロインであるアイラもまた特別な才能を持ち、楽器のハープを使い魔物を手懐けることができる。

不思議な力を持つ少年と少女を通して、様々な魔物との出会いと冒険を描いた物語は、古き良き時代のRPGを思わせた雰囲気と共に新たな風も吹き込んだ作品となっている。

物語では不思議な力を持つクルタが過去の記憶を一切失った状態から始まる。そして冒険の先々で過去の断片を拾い集めていくような展開で進められていくのだが、その描き方がとても情緒的で、もの悲しさを伝える音楽で一層引き込んでくれる。

ただ、そうした追憶の旅は決して暗く悲しいものではなく、クルタがもつ生来の明るさと前向きさに加えて、アイラの優しい支えもあり、物語を歩んでいく勇気を与えてくれる。

また、冒険をする中でライバルとして登場するビスキュート王子が、とても良い匙加減の敵役を演じてくれており、最後まで憎めない印象を色濃く残した彼には最優秀助演男優賞を贈りたいほどである。

プレイして特に感じたことは、主人公やヒロインだけでなく、魔物やライバル始めとした登場するキャラクターがとてもいきいきと描かれており、それぞれが感情に対して真っ直ぐな様は、見ていてとても清々しかった。

仲間になってくれる魔物は、ただ一緒に戦ってくれる存在というだけでなく、ときに困難な場に遭遇した時に持ち前の力を使って助けてくれるなど、共に旅する友人のような存在としても描かれている。

性格や個性も様々で、それぞれちゃんとエピソードが用意されており自然と愛着を持てる。

 

しかし、魔物とのエピソードは必ずしも明るい出会いばかりが用意されているわけでなはない。

そもそも魔物使いを主役にした本作でも、人間と魔物は本来相容れない存在という描き方が色濃く出ており、旅の中で出会う魔物たちの中には人に迫害を受ける魔物もいれば、逆に人をだまし食い殺す恐ろしい魔物も登場する。

そうした暗の部分にもスポットをしっかりあてることにより勧善懲悪な世界観に収まることを回避し、魔物使いとしての役割や使命を考えさせられる動機ともなっている。

人と魔物に留まらず、ときに魔物同士による友情や種の違いによる悲劇的なお話などが盛り込まれており、ここまで魔物を深く取り上げたエピソードが散りばめられた作品は滅多にお目にかかれない。

スキルラインを活かしたキャラクタービルドが楽しい!

フロントビューで展開される戦闘シーンは、プレイヤーサイドでの動きは少ないものの、スキルなどによるエフェクトで能動的に見せることでカバーしていた。

一方、フロントビューだからこそ見られる魔物やライバルたちの多彩なアクションきがとても滑らかに描かれており、戦闘場面を大いに盛り上げてくれる。

本作はグラフィックだけ見ると味方となってくれる魔物も可愛らしいデザインが多く、優しい難易度のRPGという印象を持ってしまうが、実際は結構な歯応えを感じさせてくれる戦闘システムとなっている。

まず、本作はMPにかわるSPというものがあり、SPは自ターンを迎えるときや選択したコマンドにより貯めることが出来る仕様となっている。そのため強力な技を連続的に放つようなゴリ押しはできない。

強力なスキルほどSPを消費するので、それを使用するために貯める必要がある。それが戦闘における戦術性を高める軸ともなっており、ボス戦ともなるとなかなかの緊張感をもたらしてくれている。

また、主人公や魔物には個性的かつ実用性の高いアクティブスキルとパッシブスキルが用意されており、一部それを自由に付け替えることが出来る。そこに属性効果なども関わってくるので、プレイヤーのセンスが試されるような戦略性に富んだパーティー編成が可能。

戦闘における難易度じたいが結構高く設定されていることもあり、レベリングだけしておけば安パイという考えは覆されてしまうような緊張感を味わえる。

だたし、理不尽さを覚えるようなことはなく、それぞれのスキルを熟知し、対象に有効な組み合わせを見つけることで有利に展開できるよう設計されているので、プレイヤーにとって程よいやりごたえになっていると感じた。

味方だけでなく敵にも個性的な魔物が登場するのだが、特に印象に残ったのが上の写真にもある【ゴールドパン】だった。

定期的な形で出現する特殊な魔物で、倒すことはできず数ターン経過すれば逃げてしまうのだが、その間に与えたダメージに応じてお金を提供してくれるという、なんとも有り難い存在で、序盤は特に重宝した。

もう一体、似たような魔物でハイペリオンというドラゴンがいるのだが、これは可愛げが一切なく最後まで脅威という存在だった(こちらはプレイ時にご確認いただきたい)

最後はプレイ時に感じたことを

良かった点

・クリアまでに20時間を超えるボリューム(やりこみ要素を加えると30時間以上も)

・スーパーファミコン世代を直撃するグラフィックや世界観

・戦闘終了後にHP全回復(代わりに回復アイテムのようなものは一切なし)

・数多くの魅力ある魔物を仲間にすることが出来る

・敵モンスターの動きが滑らかで見ていて飽きない

・憎めない敵役をはじめとした物語を彩る配役が良い

・骨太なゲーム難易度に加えた戦略性が高いスキル要素とパーティー編成

・戦闘終了ごとにオートセーブ+ステータス全回復+全滅後も戦闘開始前から始められる

・本編とは別にローグライク要素の遊びが用意されている

・印象に残るBGMが多かった(特にロック調の戦闘BGM)

 

気になった点

・主人公とヒロインが固定なので4人パーティーの枠に魔物を2体しか選ぶことが出来ない

・ややエンカウント率が高い

・戦闘時におけるオート機能が修正の必要性を感じるレベル

・喉から手が出る要素が課金ブースト

・仲間になる魔物が多いのはよいが、中には終盤のタイミングになっているため育成の機会を逸してしまう可能性がある

・後半より少し物語が駆け足気味だった

総評

【人と魔物が共存する世界を様々な角度で描き、その両者をつなぐ存在である主人公の生い立ちにスポットを当てながら展開する作りは、しっかりと物語性に軸足を置いた作品という印象で、ストーリーをメインに楽しみたい人にもおススメ。クリアまでの時間も20時間以上とそれなりのボリュームもあり、サクサクと遊びたい人にも丁度良い塩梅に収まっている。スキルを活かした戦略要素のある戦闘システムも取っつきやすい作りなのでRPG初心者でも遊びやすい設計となっている】

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