冷凍コーナーで放たれる「異業種の野心」極洋の餃子との遭遇

ディオの冷凍食品棚で、私は自分の目を疑いました。
「極洋が……餃子を?」 極洋といえば、焼き魚や煮魚などの冷凍食品で圧倒的な支持を得ているメーカーです。その信頼のブランドが手掛ける餃子とあれば、嫌でも期待は高まります。
「ほう。お徳用餃子か。極洋さん、私の夕食タイムを一気に、水産大手の技術力が結集した、素材の旨味が溢れ出すような、雅で心地よいひとときに変えてくれるつもりだな」
パッケージの裏面を確認すると、製造者は千葉県の大善食品という会社。主に焼売や餃子を専門にしているメーカーのようです。さらに原材料を見ると、豚肉を一切使わず、鶏肉のみを使用しているという非常に珍しいスペック。「鶏肉オンリーの餃子か。なるほど、淡白ながらも上品な味わいをデリバリーしてくれるつもりなんだな」と、私は勝手な想像を膨らませながらレジへと運びました。


規格外の造形美(?)いざ、大量焼成の儀



帰宅し、さっそく「餃子の儀」を執り行います。袋を開けてまず驚いたのは、そのサイズ感でした。
「……! 小さい。これまで数多の冷凍餃子を渡り歩いてきたおっさんだが、これはひと際小ぶりじゃないか。もはやミニ餃子と表記しても差し支えないレベルだぞ」
その小ささを補うべく、フライパンに敷き詰められるだけの餃子を並べ、焼き上げていきました。多少の焼きムラはご愛嬌。しっかり火を通し、黄金色の焼き色がついたところで、いよいよ実食の時を迎えます。さあ、鑑賞はここまでだ。いよいよ、極洋ブランドが導き出した『鶏肉餃子の正解』を体験しようじゃないか。
「無の旋律」と圧倒的な不在感の抱擁


期待を最大限に高め、まずは何もつけずに一口。 その瞬間、私の口の中で「静寂のビッグバン」が幕を開けました!
「……美味しい? いや、なんだこれは! 味が……味がしないじゃないか!」
あまりの衝撃に、自分の味覚を疑いました。
「ほう。なるほど。淡白な味かとは予想していたが、それを遥かに超える『無味に近い』仕上がりだぞ。たまたまこの1個が味付けを忘れたのかと思ったが、2個目も、3個目も、どれを口にしても驚くほど味が薄いんだな」
一緒に食卓を囲んでいた家族も、「味が薄すぎて正解がわからない」と困惑気味。美味しいのか不味いのかをジャッジする以前に、味付けという工程をスキップしてしまったのではないかと疑いたくなるほど、あっさり……いえ、素っ気ない味わいなのです。
比較の真髄。おっさんが感じた「業務用としての葛藤」
食べ進めるうちに、私はこの餃子が持つ「未完成な部分」に直面しました。
「素晴らしい……とはお世辞にも言えないな。具材の旨味が全く伝わってこず、まるで皮だけを食べているような感覚をデリバリーされてしまったぞ」
以前、このブログでレビューした「大阪王将」の冷凍餃子は、同じ業務用・お徳用でありながら、一口食べれば肉と野菜の風味が口いっぱいに広がる、完成度の高い逸品でした。
「ふむ。なるほど。天下の王将と比べるのは酷かもしれない。だが、10年4,000記事のキャリアを持つおっさんの個人的な感想としては、これはいくら業務用といえど、商品としての熟成が足りないと言わざるを得ないだろう」
鶏肉のみを使用したというユニークな試みも、この「無味」の状態では、そのポテンシャルを一切発揮できていないように感じられました。
完食の先に。おっさんが感じた「次への教訓」
最後の一口まで、「次は醤油とラー油をドバドバにかけて食べるしかないな」という決意を固めながら完食。
「おっさんの個人的な感想としては、これは一日の疲れを癒やすどころか、明日への活力を『虚無感』と共に運んでくる、非常にチャレンジングな体験だったと確信したぞ」
信頼する極洋ブランドの名を冠していただけに、今回の落差は激しく、心の中には「水産加工品への未練」だけが残る結果となりました。
一度齧れば分かる「究極のあっさりの洗礼」
今回の実食を経て痛感したのは、極洋「お徳用餃子」が持つ、ある種の「潔すぎる情熱」でした。
「ふむ。鶏肉100%の誇り、ミニマムなサイズの輝き、そして味がしないという驚きが奏でる重厚な(?)旋律。この一体感を体験した今、あなたもこの『無の誘惑』に挑む勇気があるだろうか」
おっさんの個人的な感想としては、特に「餃子の皮の食感をダイレクトに楽しみたい! 中身の具材に邪魔されず、自分好みのタレで味を一から構築することに喜びを感じる!」というストイックな戦士にのみ、この洗礼を味わってほしい。日常の夕食を一瞬にして、調味料の重要性を再確認する特別なひとときに変えてくれます。
極洋の名に期待したこの一品、その「極めてあっさりとした中身」に隠された、満足度への……いや、大善食品の今後の伸びしろに期待を込めて。あなたもぜひ、その舌で、そしてその「喉を通る瞬間の、驚くほどスッキリとした(何もない)余韻」で確かめてみてください。