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滅びを望んだ者たちと、防ごうとしたもの
美鶴は、自分の祖父である鴻悦や幾月理事長が、自ら滅びを望んことを考える。
そして、そこまで渇望するようになった理由は、何だったのかを悩んでいる様子だった。
ゆかりは、以前に綾時が、なぜか結合がうまくいかなかったという話を思い出す。
滅びを阻止しようと、自分の父が行ったことであることを知っているゆかりは、今度は自分が、その滅びと向き合っていることを実感。
改めて、滅びに対して向き合いながら、考えようとしていた。
綾時の話から滅びを知り1週間が過ぎた。
ゆかりは、みんなが集まったところで、これからどうするかを訊ねる。
滅び自体は避けられないが、滅びへの恐怖は忘れることが出来る。ただし、その為に迫られたのは、綾時の命を引き換えにするという究極の選択肢。
ゆかりが切り出した事で、美鶴もいちど、その事について冷静に話し合う事を提案する。
綾時の選択肢について考える
誰もが、滅びを前に何ができるのかと言う答えは出なくとも、このままじっと待つだけという選択肢はない様子。
そして、その滅びへの恐怖を忘れるために、誰かを犠牲にするという考えはないことを風花がみんなに確認する。
これについては、誰もが明言を避けながらも、それを良しとするような意見も出なかった。
順平の不安が爆発
重い空気を変えようとも思ったのか、いつもの調子で、ゆかりが少し順平をからかう。
すると、その意に反して、順平は明らかにいらだった様子で返す。
それがスイッチとなったのか、これまで滅びを前にしても、前向きであろうとする、仲間たちの発言にも矛先を向ける。
最初は黙って聞いていた一同だが、目に余ったのか、美鶴がピシャリと順平を諫める。
それで収まったように見えたのだが…
順平の不安と怒りは収まることなく…
美鶴に諫められると、順平の怒りの矛先は、主人公へ向けられる。
順平は、デスを宿していた主人公がこの街にやってきたから、こんなことになったと責め立て、責任を取るよう迫る。
さすがにこれは暴論にも程があると思ったのか、すかさず、ゆかりが擁護に入った。
主人公がこれまで一人で抱えてくれていたから、無事に過ごすことが出来たことを言い聞かせる。
ここで、ようやく順平も我に返ったのか、自身の発言の誤りを認める。
そして、順平は、これまで話したことのなかった父親の事を語り始める。
父親はお酒の依存症で、そこに加えて、やること為すことが上手くいかず、現実から目を背ける日々のようで、順平はそんな姿を見て、ひそかに軽蔑していた。
しかし、いま自分が置かれた立場になると、そんな父親の気持ちが分かると語り、どうにもならない現実と理解しながらも、恐怖を拭えないことに自暴自棄になっていた。
みんなが心の中にある不安を語り合う
確約された滅びの話を聞いて、平気なものなどいない。
順平の不安と、そこからくる憤りに、これまで言葉にしなかった本音を仲間たちが打ち明け始める。
いつもは冷静沈着な美鶴や、負けん気の強いゆかりも、同じように不安と恐怖を抱えていることを告白。
それを聞いて、ようやく順平にも落ち着きが戻った様子。
本音も弱音も吐き出したからこそ
一時はどうなるかと思ったが、それぞれが、心に抱える不安を吐露したことで、無駄に虚勢を張る必要もなくなったようだ。
美鶴は、こうした事は今後一切なしだと決め、約束の時間まで、普段通り過ごし、その上で、それぞれの答えを考えようと締めくくる。